空気で動く人に優しいソフトロボティクス

本研究プロジェクトでは,アクチュエータや機構の極軽量化・柔軟化による,人に触れても安全なロボット及びその新機械要素の研究を進めています.
極軽量ソフトアクチュエータ
プラスティックフィルムを利用した袋状の空気圧アクチュエータです. これまでに折り込み構造を持つ屈曲型,袋を複数連ねた収縮型などを開発しています.
屈曲型極軽量アクチュエータの設計
プラスティックフィルムを利用した袋状の空気圧アクチュエータです. 折り込み構造を持つ屈曲型アクチュエータの、折り込み部(プリーツ部)を可変剛性の回転バネとして、 静的な力特性を実験的に導出し、設計手法の確立を行っています。
能動的に巻き付く血圧計用カフ
血圧測定は自身のヘルスケアのための重要な健康管理方法の一つです。 しかし、肩部疾患者や高齢者にとってカフを巻きつける作業が困難な場合があります。 また、腕径は人によって異なり、幅広い値を持つことから対応腕径範囲の拡大が期待されています。 カフを自動的に人体へ巻き付き、血圧を測定可能なシステムを開発しました。 (本研究は潟Iムロンヘルスケア、潟Iムロンとの共同研究で実施しています)
踏み出し動作を支援する空気圧システムを搭載した障がい児用歩行器の開発
通常の歩行リハビリが困難な子供たちに向けた,アクティブな歩行器を開発しています.低圧駆動が可能な空気圧アクチュエータを用いることで,空気圧システムの小型化及び,使用場所を選ばずリハビリテーションを行うことが可能となりました.また,機械的コンプライアンスの調整が容易であり,理学療法士の方の意見,及び使用者の体感により,人が大腿部を持ち上げる動作と近い感覚を提示できました.
装着型ソフトマッサージ機器の実現を目的としたアクティブフィッティングシステムの開発
従来型の肩こり用マッサージ機器の多くは常に使用者が手や姿勢によって機器を拘束し,マッサージの力を人体に伝達しています.しかし機器の拘束の維持は使用者には煩わしい操作であり,それが機器の使用回数の低下に繋がるという問題が挙げられます.そこで,空気圧ソフトアクチュエータを用いた「機器自体の人体に対する能動的な拘束」と「押圧マッサージ」が可能な常時装着型の肩こり用のマッサージ機器の開発を行っています.